皆さんこんにちは。
サッカー歴20年以上・フットサル歴10年以上のドリブラー猫かど吉です。
次回大会の2026年サッカーワールドカップはアメリカ・カナダ・メキシコの3カ国の共同開催が予定されています。
次のワールドカップから参加国が32チームから48チームに増加することが決定しています。
しかし、この記事に辿り着いた皆様のように、48カ国制にすることへの疑問や不安を感じている方も多いのではないでしょうか?
斯く言うかど吉も正直な所、ワールドカップの枠を48に増やすことには大反対です!
まあ、デメリットも多くありますがメリットも少なからずあるので、今回はサッカーワールドカップのメリット・デメリットについて徹底考察していきます!
今回の記事を読むことで、サッカーワールドカップ48カ国制のメリット・デメリットが分かるようになると思います。
それでは最後までお付き合い下さい。
サッカーワールドカップ48カ国制のメリット
まずワールドカップが48カ国制になった時のメリットについて考察して行きます。
主に考えられるメリットは
①経済効果の大幅アップ
②ワールドカップ出場のハードルが下がる
の2つです。
それぞれ詳しく解説して行きます。
メリット①経済効果の大幅アップ
まず初めに考えられるのが、経済効果の大幅アップです。

サッカーワールドカップはオリンピックと双璧を成す世界規模の大会です。
前回大会のロシアW杯では日本円で約1兆6000億円の経済効果がありました。
過去大会においても大体2兆円前後の経済効果が生まれています。
国際ニュース通信社のロイターの見解では、北米3カ国共同開催の48カ国制のW杯が実現すれば、50億ドル(5440億円)の経済効果の見込みがあると発表しています。
これに加え、誘致客の増加や施設の増産、雇用の増加等も上乗せされるので、W杯至上最高額の経済効果が期待できます。
また開催国に限らず、FIFAの見解ではW杯出場国には1200万ドル(13億円)の経済効果が生まれています。
経済的に苦しい発展途上国にとっては、W杯に出場するだけで大きな経済効果が期待されます。
メリット②W杯出場のハードルが下がる
2つ目のメリットは、W杯出場のハードルが下がることです。
32カ国制から48カ国制に伴う枠の変動は↓
ヨーロッパ:13→16(+2)
北中米カリブ海:3.5→6.5(+3)
南米:4.5→6(+1.5)
アフリカ:5→9(+4)
アジア:4.5→8.5(+4)
オセアニア:0.5→1(+0.5)
※開催国の地域は+1
増設枠は各大陸ごとにほぼ公平に枠が振り分けられています。
特に北中米・アフリカ・アジアの枠が大幅に増え、当落線上ギリギリの位置にいる国が参加可能になります。
アジアで考えると、現在は最終予選A・Bグループの各上位2チームが出場権獲得です。
しかし、枠が8.5に増える事によって各グループの上位4チームが自動で出場権獲得になります。
アジア最終予選に参加する12カ国中4カ国が出場確定な現在に対し、次回最終予選では12カ国中8カ国が出場確定になります。
つまり、最終予選グループの4位までがボーダーラインになります。
現在日本代表はグループ2位でギリギリの戦いを強いられていますが、もし4位まででOKになる場合、超楽勝になるのは間違いないでしょう。
ヨーロッパ・南米は多少ハードルが下がるくらいですが、その他の地域はW杯出場のハードルがかなり下がります!
サッカーワールドカップ48カ国制のデメリット
続いて、ワールドカップが48カ国制になった場合のデメリットを考察して行きます。
正直メリットよりもデメリットの方が圧倒的に多いと考えられます!
主なデメリットとして、
①開催国が限定されてしまう
②選手への負担増加
③大会レベルの低下
の3点です。
それぞれ深掘りして行きます。
デメリット①開催国が限定されてしまう
まず初めに考えられるのが、W杯を開催できる国が限定されてしまう事です。
2026年大会予選では、3チーム毎に16グループに振り分けられ、予選上位2チームが決勝トーナメント進出になる予定です。
2022年大会 | 2026年大会 | |
予選 | 4チーム×8グループ | 3チーム×16グループ |
本戦 | 16チーム(各予選上位2チーム) | 32チーム(各予選上位2チーム) |
32カ国制では予選から決勝まで合計64試合に対し、48カ国制では合計80試合になります。
ちなみに開催期間も現行の32日間が予定されています。
期間が変わらず試合が増えるということは、今まで以上に設備やスタジアムの数が必要になります。

先進国であれば十分賄えるかもしれませんが、インフラや設備の整っていない発展途上国や中堅国ではかなり厳しい状況になります。
今後W杯誘致に名乗りを上げる国々は、十分なインフラ・スタジアムが整っていないだけで門前払いを受けることになります。
次回大会はアメリカ・カナダ・メキシコの3カ国共同開催なので恐らくその辺は大丈夫でしょうが、アフリカや南アジア等での開催はほぼほぼ不可能になるでしょう。
48カ国制のW杯を1カ国で誘致できる国はかなり限られて来るので、今後は共同開催が主流になるかもしれませんね。
しかし、共同開催にするにしても誘致国がある程度のインフラ・スタジアム等の設備を擁している事が必須になることは間違いないでしょう。
デメリット②選手への負担増加
デメリットの2つ目は選手への負担が増えることです。
48カ国制になっても最大試合数は7試合と変更はありません。
しかし、予選が1試合減り本戦が1試合増えるので主力選手を温存することが難しくなります。

一般的にW杯は地球上で暑い時期(6〜7月)に開催されます。
※カタールW杯は暑すぎて夏季開催不可のため11月開催
W杯では選手をいかにフレッシュな状態で起用できるかが勝負の鍵になります。
現行のW杯グループステージでは本戦出場が決定しているチームは消化試合のため主力を温存するのが主流ですが、今後はほぼ不可能になると考えられます。
理由は3チーム予選では全チームが同一勝ち点になる事が起こり易くなるため、主力を温存する戦い方はリスクが高すぎるためです。
選手を温存するために、スタミナ消費を抑えた省エネサッカーになるのは勘弁して欲しいですね・・・
また、今後共同開催が主流になった際は隣国とはいえ国を跨ぐ移動が必要になってきます。
移動距離が増えることは確実に選手の負担になります。
気候に加え選手を休ませられない・移動距離が増えることは間違いなくデメリットになるます。
デメリット③大会レベルの低下
48カ国制で最も危惧されているのが、大会レベルの低下です!
48カ国制になってアジア・アフリカ・北中米の枠が大幅に広がりました。
しかし、目の肥えたサッカーファンが見たいのは世界トップレベルのヨーロッパ・南米なんですよね。笑

ワールドカップの長い歴史でもベスト4入りはほぼ全てヨーロッパ・南米勢が占めています。
※2002年大会で韓国がベスト4入りしましたが、八百長なので除外
出場国が増えることによって大会のクオリティの低下も叫ばれてはいるが、必ずしもそうとは限らない。現在のFIFAランキングを見てみても32位以下にはスウェーデン、ギリシャ、チェコ、セルビア、日本、デンマーク、オーストラリア、コンゴ民主共和国といった決して弱小とは言えない国が存在しているのだ。16チーム増えたところでそれはあまり問題にはならないのではないか。
確かに、上記の言いたいことはわかります。
しかし、FIFAランク上位32チームが全てW杯に出てる訳ではありませんし、ぶっちゃけFIFAランクなんて実際そこまで当てになりません。
ヨーロッパの出場ギリギリの国とアジア・アフリカ・北中米のギリギリラインとではレベルの差があり過ぎます。
W杯で戦えるのはアジアでは日本・韓国・イラン・オーストラリア・サウジアラビア、北中米ではアメリカ・メキシコ・コスタリカぐらいです。
弱小国のベタ引きワンチャンカウンター狙いのサッカーなんて観ていても全く面白くないんですよね。
EUROでも大会拡大によってレベルの低下が指摘されています。
2016年からEUROの出場枠が16→24に拡大され、収益面では大きなメリットがあったと言われています。
しかし、勝つための守備ガチガチ戦法であまり面白味のない試合が多い印象でした。

マッツ・フメルス(ドイツ代表DF)
「このEUROは我々が望んでいたようなレベルではなかった。多くのチームがボールを持って何かをしようとはせず、下がって待ち構えているだけだった」
48カ国制では32カ国制よりもシビアな戦いが予想されます。
弱小国を中心に、負けないためのあまり面白くないサッカーをするチームは確実に増えると考えられます。
引いて守ることは勝つための立派な戦略なのは間違いありませんが、やはりファンとしては攻撃に魅力を感じるエキサイティングな試合が見たい訳です。
48カ国制のW杯がどのようになるのかに注目が集まります。
まとめ
今回はサッカーワールドカップの48カ国制のメリット・デメリットを考察してみました。
メリットは
①経済効果の大幅アップ
②ワールドカップ出場のハードルが下がる
デメリットは
①開催国が限定されてしまう
②選手への負担増加
③大会レベルの低下
などです。
大会規模が大きくなることは経済的にも盛り上がり的にも良いことはありますが、やはりレベルの低い国が多く参戦できてしまう事はファンとしては疑問を感じます。
皆さんの意見・考えはどうでしょうか??
是非コメントを頂けると嬉しいです。
それではまた次の記事でお会いしましょう!